2007年09月09日

そいうことってどういうこと?

朝8時に友人から携帯がなった。
「今日仕事?」
「ああ」
「すっげぇー良い波だよ〇〇」
「まぁじ!」
波を見ながらのようで声から興奮が伝わる
「頭ぐらいで三角で面つるで掘れててかなり長く乗れてるよ!!!」
「・・・・・」
「仕事休めねぇーの?」
「無理」
「そうなんだ・・・・・残念だね・・・じゃそういうことで」 


その場所にいられない自分を悔やみつつ
「そういうことってどういうこと」などと言葉の一人遊びをして
信号が青に変わり雲ひとつ無い空の下
トロトロ走る軽自動車を追い越し
仕事場へ向け車を走らせた。 


こういうのってサーファーならではの悔しさだよね、悔しいーーーーー!  


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そして僕は・・・ノーズまでのあと一歩が踏み出せないでいる。
そして僕は・・・ノーズまでのあと一歩が踏み出せないでいた。

獲物めがけてフルスピードで急降下してきた白い鳥が途中で魚を見失ったらしく照れたように水面ぎりぎりを少しの間飛んで太陽の中に戻っていった。


「同じだな」僕は呟いた。

鳥を追い太陽で霞んだ目に何処かで見たことのある風景が映し出される。 

とても広い駐車場で僕らはスケートボードをしている。

まだキスもしたことの無いピカピカの悪ガキ達だ。

夕陽が僕の影を長く伸ばしている。

ヒバジはスケボーのノーズを左右に振りスピードをつけて(僕らはパタパタと呼んでいた)駐車場を延々と滑っている。

ランランは疲れたのかスケボーに座りベビースターラーメンをボリボリ頬張っている。

ナオの姿は見当たらない、おそらく家でギターの練習を黙々としているのだろう。

僕は階段を滑り降りるのに飽きて車の屋根からボンネットを経由して地面に着地するという、映画で見た技に挑戦しようかどうか迷っている。 


一呼吸置いてから滑り良さそうな車を探しに駐車場を歩き出した。 


「そうだよな」僕はまた呟いた。

プロペラに目を向けると今度は確かに移動して見えた。

「そうだよな、あんなにいきよいよく廻ってるんだから動くに決まってるよな」 


次の波でノーズへの最後の一歩を踏み出そうと決め、漕ぎ出した。 


完 


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