2007年07月27日
夏の始まりにしちゃあ・・・・・
ようやく蝉が鳴き、太陽がガンガンに降り注ぐ夏がやってきた!・・・・・と思ったら、とたんに有り得ないほどの波無し人生になってしまっている。
だがしかし、僕にはロングがある、波は腰も無い状況だがロングなら何とかしてくれるかもしれないと淡い期待を抱き「まあ水に浸かれればいっか」で海に向かった。
東へ向かう高速道路はガスっていて夏らしさを醸し出している、やっぱこうじゃなくっちゃね!
九十九里に到着し普段なら波のサイズと風向きを通りすがりにチェックするだけの河口に車を止めチェックしてみると波は見事に小さい。
「こりゃ本物に出来ねえんじゃん」と思ったがそこには3名が波待ちしている、3分ほど観察したが誰も波に乗らない、だがセットと思われる波はロングならいけそうな雰囲気だ。
「奴らは初心者なんだ、だから乗れそうなセットにも乗らないんだ、そうに決まってる」と自分に言い聞かせ、「何処行ったって波無いんだからここで入っちゃうでしょ」と入水準備。
ロングは水に浸かる部分が少ないので「今日はトランクスとベストではいっちゃうもんねぇー」と決めていたのだが3名の内の一人が上がってきたので念のため
「水冷たいですか?」
と聞くとシーガルを着た彼は
「最初冷たいけど慣れたら平気ですよ」
との答え。
う~む、と考え弱虫な僕はスプリングを選び海へと歩き出す、すると川の向こう岸から「お~~い」と爺さんが僕を呼んでいる「どうかしたのか?」と思っていると再び「お~~い」と手をブルンブルン振りながら猛声で叫んでいる。
「あれは爺さん達の間ではビリーをも凌ぐ勢いの(お~~いキャンプだな)」と納得し、魂の叫びの様な声を背に水に足をつける。
するとなんだかとっても温い。
「野郎嘘つきやがったな」と思ったが今更着替えるのはだるいので沖に歩き出すとパドルもせずにそのままピークに着いてしまった。
「浅せーぜBABY、これじゃあ気を付けないと板傷つけちゃうぜ」と思いながらとりあえず2,3本波に乗っていると左の頬に熱い視線を感じる、嫌な予感がしたが目を向けるとラッシュガードで作ったフルスーツの様な物を着て初心者の練習用みたいな板に乗った男がニッコニコしながらぎこちないパドルで近寄って来る。
「うわっ、何か怖い」
僕はなるべく怖そうな顔を装い波に集中してんだぜオーラを放ってみたがさらに近づいてくる彼。
僕の2メートル横までやってきた彼をシカトする訳にもいかず振り向くと
「他何処か見ました」と満面の笑みで聞いてくる、かなり変な顔だ、うさぎ跳びをしている時が1番輝いているような
「いや、いきなりここ入ったから」
すると彼は
「今日みたいな日は片貝なんか行くと人が集中しちゃって・・・・・・なんだかんだ、なんだかんだ、なんだかんだ」と演説し始めた。
「おいおい、頼むぜ社長」と思った僕は話の途中で波に乗り浜に板を置いて車に戻りトランクスに履き替えタバコに火を点けた。
爺さんは未だに「お~~い」と叫び続けている。
僕は「奇妙な夏の始まりだぜ」と心の中で呟き紫の煙が夏の空に溶けていくのを眺めていた。
- by egg
- at 19:40